見 学 会
見学会は毎年数回実施しています。県内で開催される考古学関連の展示のほか、発掘調査現場や史蹟整備の現場に赴き、担当者のお話を伺いながらの現地見学を行うこともあります。
2019年度
・第3回 かながわの遺跡展「縄文と弥生―時代と文化の転機に生きた人々―」
2019年12月1日土曜日に、神奈川県立歴史博物館にて第3回見学会を行いました。
参加者は15人でした。企画展は縄文時代から弥生時代への移行、狩猟採集社会から稲作農耕社会への転換
期をテーマにしたものでした。この時期の資料は県内では少ないこと、かつ今日のように調査体制が整って
いない頃に調査され発見されたこともあり、中々陽の目を見る機会がありませんでした。このような資料が
一堂に集められ見ることができ、有意義な時間を過ごすことができました。
・第2回 現代遺産「旧吉田茂邸」とその周辺(城山・切通横穴墓群と大磯町郷土資料館)
2019年10月26日土曜日に、第2回見学会を行いました。当日は天候に恵まれ、心地よい秋の風を感じなが
ら、11人の参加者が大磯町にある県立大磯城山公園内の旧吉田茂邸地区と三井地区の城山横穴墓群、大磯町
郷土資料館を見学しました。旧吉田茂邸は2009年に焼失しましたが、2017年にされました。大磯の初期の
別荘であり、相模湾と富士山を望む屈指の場所に建てられています。戦後の混乱期、唯一安らぐ場所であっ
たのかもしれません。台風の倒木の影響で城山横穴群には近づけませんでしたが、資料館では企画展「鴫立
庵」に開催されており、貴重な俳諧資料を見ることができました。
・第1回 「発掘された日本列島 新発見考古速報2019」
2019年7月13日土曜日に、第1回見学会を行いました。例年どおり、第1回は東京都の江戸東京博物館へ赴き、「発掘された日本列島2019」展を見学しました。当日は11歳から86歳という幅広い21人が参加し、盛況のうちに終了しました。
今年の速報展は旧石器時代から近代までの12遺跡が展示され、また特集展示Ⅰでは「福島の復旧・復興と埋蔵文化財」、特集展示Ⅱでは「記念物100年」と題した企画展が催され、学ぶところ多しでした。
2018年度
・第3回 かながわの遺跡展「潮風と砂の考古学」
2019年2月16日土曜日に、神奈川県立歴史博物館にて第3回見学会を行いました。
参加者は25人でした。企画展は「砂の遺跡のあれ・これ・それ」「湘南砂丘に生きる!」「海の港・川の
港」「港都・鎌倉」「むすんで、ひらいて」の5部構成からなる「砂の遺跡」をテーマとした展示でした。
従来の企画展とは異なる思考の企画で、地形と遺跡との関りを知るうえで興味深いものでした。
・第2回 鎌倉歴史文化交流館「出土漆器の美」・明治150周年記念古写真展「激動の鎌倉」
2018年11月24日土曜日に、紅葉の進む秋晴れの古都鎌倉で第2回見学会を行いました。
参加者は6人でしたが、著名な建築家ノーマン・フォスター氏が設計した個人邸だった資料館は、美術館の
ようで、展示された資料も映えていました。古都ならでは、また低地ならではの発掘資料である赤・黒の色
彩鮮やかな漆器類に圧倒されてしまいました。
・第1回 「発掘された日本列島 新発見考古速報2018」
2018年7月21日土曜日に、第1回見学会を行いました。例年どおり、第1回は東京都の江戸東京博物館へ赴き、「発掘された日本列島2018」展を見学しました。当日は22人が参加し、盛況のうちに終了しました。
今年の速報展は旧石器時代から近代までの17遺跡が展示され、特集展示は「装飾古墳の世界」で被災した東北および熊本の古墳と併せて紹介されていました。地域展では「東京郷土資料館陳列館」と題した企画展が催され、興味深いものでした。
2017年度
・第3回 かながわの遺跡展「群集する古墳ーかながわの古墳時代終末期を考えるー」
2017年12月23日土曜日に、横浜市歴史博物館にて第3回見学会を行いました。
参加者は31人でした。企画展の対象となる時代は6世紀後半以降、7世紀代の終末期を含む古墳時代後期
でした。展示はわかりやすい編年図や説明があり、一目してかながわの古墳時代の古墳形態や副葬品の変遷
がわかるものでした。
・第2回 綾瀬市神崎遺跡公園の環濠公開と海老名市温故館「河原口坊中遺跡展」
2017年11月4日土曜日に、綾瀬市神崎遺跡で開催された環濠公開と海老名市温故館で開催されている企画展「河原口坊中遺跡展」にて第3回見学会を行いました。
参加者は16人でした。弥生時代集落遺跡である国指定史跡神崎遺跡では期間限定で環濠の一部が掘り返され公開されており、環濠の規模の大きさに驚きの声が上がっていました。また、同じく弥生時代集落の河原口坊中遺跡調査で発見された良好な状態の多くの木製品に魅了されていました。
・第1回 「発掘された日本列島 新発見考古速報2017」
2017年7月22日土曜日に、第1回見学会を行いました。例年どおり、第1回は東京都の江戸東京博物館へ赴き、「発掘された日本列島2017」展を見学しました。当日は21人が参加し、盛況のうちに終了しました。
今年の速報展は旧石器時代から近代までの17遺跡が、特集展示は「復興のための文化力ー東日本大震災の復興と埋蔵文化財の保護」(3遺跡)、「発掘された水中遺跡」(7遺跡)の27遺跡が紹介されていました。今回の展示は、蓄積された資料の再整理によって新たな知見が生み出されたものが多くみられ、新たな研究成果を垣間見るものでした。
2016年度
・第3回 猿島要塞
2016年度第3回見学会「猿島要塞」の見学が去る2017年2月18日(土)に開催し、無事終了いたしました。参加者は40名という大人数となりましたが、専門ガイドの皆さんの細やかでかつ多方面にわたる知識を駆使した説明に参加された皆さんの満足度も高く、充実した一日となりました。当日は、目的地の猿島までフェリーにて渡航し、ビジターセンターにて横須賀市教育委員会の野内秀明さんから猿島要塞をはじめとする東京湾要塞に関わる講義を受けた後、いよいよ猿島要塞の見学へと赴きました。
島内を隈なく散策しながら、普段はみられない要塞内部へも足を踏み入れ、貴重な体験も交えた見学会となりました。
2015年度
・第3回 かながわの遺跡展「縄文の海・縄文の森」
2015年度の見学会は3回とも企画展の見学を実施することになりました。第3回は、12月23日(水・祝)に行
われました。
参加者は26人、当日は展示担当者の神奈川県教育委員会加藤勝仁さんにご案内いただき、詳細な説明とと
もに貴重な資料の数々をじっくりと見学することができました。
・第2回 企画展「古鏡―その神秘の力―」
去る2015年10月11日土曜日に第2回見学会を開催し、23名の方の参加により無事終了しました。
当日は、川崎市民ミュージアム学芸員の新井氏による展示説明があり、興味深いお話に参加者の皆さんは
たいへんご満足の様子で、説明後も熱心に何度も列品を熟覧する姿が見られました。古鏡の学術的な知見に
加え、「その美」に対しても見識が深められたと思います。
また、午後に行われた早稲田大学の車崎正彦氏による記念講演「三角縁神獣鏡をめぐって」をお聞きにな
っていた方も多数おられました。たいへん有意義な見学会となりました。
・第1回 「発掘された日本列島 新発見考古速報2015」
2015年7月18日土曜日に、第1回見学会を行いました。例年どおり、第1回は東京都の江戸東京博物館へ赴
き、「発掘された日本列島2015」展を見学しました。当日は台風の影響の残る雨交じりの曇天でしたが、22
名の会員のみなさまが参加され、盛況のうちに終了しました。
列島展は今年で21回目!毎年、約8000件近い発掘調査が行われるなか、近年特に注目されている28遺
跡・約570点の出土品を集めた展示が全国各地を巡回します。発掘速報のほか、「復興のための文化力-東
日本大震災の復興と埋蔵文化財の保護-」及び「全国史跡整備市町村議会50周年記念」を特集した展示も行
われていました。なお、列島展は半年をかけて全国各地の会場を巡回します。詳細は文化庁のサイトをご覧
ください。
2014年度
・第3回 茅ヶ崎市下寺尾官衙遺跡群を訪ねて
最後の見学会では、2014年度に国の史跡に指定された茅ヶ崎市下寺尾官衙遺跡群の現地見学と関連する展
示遺物を見学しました!
・第2回 かながわの遺跡展「発掘された御仏と仏具」
第2回見学会は2015年1月11日(日)、例年通り神奈川県立歴史博物館にて開催された「かながわの遺跡展」
を見学しました。
参加者は28名でした。
・第1回 「発掘された日本列島 新発見考古速報2014」
2014年度最初の見学会は、9月16日土曜日に、東京都江戸東京博物館にて「発掘された日本列島2014 日
本発掘」展を見学しました。「列島展」は今年は東北歴史博物館が皮切りとなり、首都圏での開催が7月下
旬から9月上旬までとなっています。そこで、当会見学会も第1回見学会を少し遅めの9月開催とすることと
なりました。17名の会員の方々が参加されました。
神奈川県考古学会
お問い合わせは、メールで神奈川県考古学会総務役員まで